山口フィナンシャルグループ(山口FG)と山口銀行は25日、男性の元行員(30)が、現金1722万円を着服していたと発表しました。客からの問い合わせを受けてことし7月に発覚し、男性行員は今月20日に懲戒解雇処分となっています。

山口FGなどによると去年8月からことし5月までの間、山口銀行田布施支店に勤務する男性行員が、当時担当していた12の法人や個人の客から、現金計1722万円を預かり、着服しました。男性行員は客からの集金業務を担当していて、集金時に預かった現金と通帳を社内システムに登録しなければいけないところ、通帳のみを登録し、現金を着服していたということです。男性行員は着服した金の大部分を、競馬や競輪などの公営ギャンブルに消費していたと説明しているということです。

客から7月19日に「預けた金が口座に入金されていないのではないか」という問い合わせを受け、行内で調査した結果、男性行員の着服が判明しました。男性行員は11の法人や個人から着服した525万円については、当日から20日程度で弁済していて、実質的な被害はこの顧客だけで、現金1197万円です。

被害にあった客には山口銀行が全額弁済し、その後、男性行員の親族から全額弁済されたということです。中国財務局に報告し、警察にも相談していて、男性行員は今月20日に懲戒解雇処分になっています。

山口FGは「今回の事態を重く受け止め、内部管理体制のいっそうの強化とコンプライアンス意識のさらなる向上を図り、グループ全役職員が一丸となって信頼回復と不詳事件の再発防止に向けて取り組む」としています。