■FIVB パリ五輪予選/ワールドカップバレー2023(中国、日本、ポーランド開催) プールB(24日、国立代々木競技場 第一体育館)
パリ五輪出場をかけたバレーボールのワールドカップ最終戦で、プールBの2位女子日本代表は3位ブラジルとの直接対決にセットカウント2ー3(21-25、25‐22、25‐27、25-15、10‐15)で黒星。最終順位を3位に落とし、各プール上位2チームが手にする、パリ五輪出場権を獲得することができなかった。日本は世界ランキングでのパリ五輪出場を目指す。
スタメンは主将・古賀紗理那(27)、渡邊彩(32)、井上愛里沙(28)、関菜々巳(24)、林琴奈(23)、山田二千華(23)、リベロ・福留慧美(25)が起用された。
強敵ブラジルとの大一番、勝ってパリへの切符をつかみ取れるか。第1セット、ブラジルの分厚い攻撃に先手を取られた日本だが、レシーブから粘り強くつなぎ強敵にくらいつく。山田のサービスエースや古賀のブロックなどで得点するが、ブラジルはエース・ガビが要所で決め、隙を見せない。終盤、日本は相手アタックを何度も拾い、一時は21-21まで追い上げたが、ここから4連続ポイントを許し、21-25でこのセットを落とした。
第2セット、序盤、日本は山田のサーブから6連続得点。守備から攻撃へのいい流れを作って得点を重ねた。中盤ブラジルはエース・ガビにボールを集め、必死の猛攻。22-22まで追い上げたが最後は日本の山田がサービスエースを決め、日本が25-22で逃げ切った。
第3セット、日本はセッター・松井珠己(25)、石川真佑(23)をスタートから起用。序盤から両チーム譲らずサイドアウトが続く。古賀が後衛で再三好守備を見せ、相手に流れを渡さない。緊迫した展開の中、22-21から山田がこの日3本目のサーブポイント。しかしブラジルはガビが連続得点。デュースに入り勝負所で強さを発揮したブラジルがこのセットを奪った。
第4セット、後がない日本は古賀をベンチに下げ、OHを井上と石川に。日本はガビのアタックを渡邊、山田がブロックし先行。石川の強烈なサーブが相手守備を崩し得点。終盤にはリリーフサーバー和田がサーブポイント、山田が再びカビを止め、このセットチーム5本目のブロックポイント。日本が25-15とし、セットカウント2-2に。
15点先取のファイナルセット、ブラジルに3連続得点され、日本は追いかける苦しい展開。ブラジルはガビが日本コートにボールを叩き込み加点。日本は石川、渡邊らが決めて粘り、10-10の同点に。しかし最後はブラジルに引き離され15-10、死闘を制したブラジルがパリ五輪出場権を獲得した。日本は惜しくも敗れ、五輪への出場権獲得のチャンスは、来年のネーションズリーグに持ち越しとなった。
パリへの切符、残り5枠は、今大会で出場が決定した各プール上位2チーム(全6チーム)と開催国のフランスを除いた、2024年のネーションズリーグ予選ラウンド終了時点の世界ランキング上位5か国(2024年6月17日に確定)が手にする。
■古賀紗理那主将試合後コメント
「今日は総力戦になるって話を監督からもありましたし選手でも話していたんですけど、後半とりきれなかった部分は次の年にしっかりつめて、さらに強いチームにしていきたい。(どんな想いでコートの外から仲間をみていた?)8月末からずっと合宿していて詰めた練習ができていたのでチームメイトを信頼して外からみてました。それぞれが強くなってまた日本代表に集結したい」
【プールB 最終順位】
1位 トルコ 7勝0敗 勝点21 ※パリ五輪出場
2位 ブラジル 6勝1敗 勝点16 ※パリ五輪出場
3位 日本 5勝2敗 勝点16
4位 プエルトリコ 4勝3敗 勝点11
5位 アルゼンチン 3勝4敗 勝点8
6位 ベルギー 2勝5敗 勝点6
7位 ブルガリア 1勝6敗 勝点5
8位 ペルー 0勝7敗 勝点1