旧ソ連の構成国であるアゼルバイジャンの軍事行動で、事実上降伏に追い込まれた隣国アルメニア。係争地はガスやインターネットなど、あらゆるものが遮断されていると住民がJNNの取材に語りました。
アルメニアの首都エレバンで続く政府に対する抗議デモ。
アゼルバイジャンが係争地ナゴルノカラバフで開始した軍事行動に対し、事実上降伏する形で停戦に追い込まれたことに人々は批判を強めています。
現地は今、どんな状況にあるのでしょうか。アルメニアの首都エレバンから車で5時間、ナゴルノカラバフへの玄関口となっていた国境の街を訪ねました。
記者
「アゼルバイジャンとの国境近くにある町ゴリスです。あの山の向こう側に国境があり、ナゴルノカラバフがあります」
現地につながる回廊は現在、アゼルバイジャン側に封鎖され近づくことさえできないといいます。病気の治療でこちらの街に出てきたまま戻れなくなったという、ナゴルノカラバフの住民に話を聞くことができました。
ナゴルノカラバフの住民
「ガス、ガソリン、重油、食べ物が止められてもう10か月になります」
軍事行動を開始した19日からは、インターネットなどの連絡手段も絶たれたといいます。
JNNが入手した21日の現地の様子だとする映像からは、今も銃撃が続いていることがうかがえます。
ナゴルノカラバフの住民
「何のために戦争をしているのか、何のためわれわれを追い出すのか」
今回の軍事行動の背景には、アルメニアとロシアの関係の変化が指摘されています。アルメニアは、2020年に起きたアゼルバイジャンとの軍事衝突で支配地域の多くを失い、同盟国であるはずのロシアから十分な支援を得られなかったとして、不満を募らせていたとみられます。
去年11月に行われたロシア主導の軍事同盟の会議では、アルメニアのパシニャン首相がプーチン大統領の近くに立つことを嫌がったなどと報じられました。さらに、今年5月の旧ソ連諸国の首脳が集まった会議では…
アルメニア パシニャン首相
「すみません、言っておきたいことが…」
パシニャン首相がプーチン大統領の発言を遮り、目の前でアゼルバイジャン側と口論する場面も見られました。
その一方でアルメニアは欧米と接近。今月11日からは、アメリカと合同軍事演習も開始していました。
アルメニアとの関係が冷え込むロシアが動かないと見越したのかアゼルバイジャンは今回、軍事行動に踏み切ったのです。アルメニアのパシニャン首相はロシアだけでなく、欧米の首脳らにも支援を呼びかけるなどしていて、この地域のロシアの影響力低下に拍車をかける可能性もあります。
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