青森県八戸市の弁当製造会社「吉田屋」の弁当を食べ、体調不良などを訴えている人が全国で相次いでいます。季節外れの暑さが続くなか、食材を扱う際の衛生管理は家庭でも大切になります。なかでも弁当は調理してから食べるまでに時間が空くため特に注意が必要です。身近なところからできる対策を取材しました。

調理されてから食べるまでの時間が空いてしまう弁当。食中毒を防ぐために大きなポイントの一つとなるのが「細菌の増殖」を抑えることです。
青森県保健衛生課 田中純課長
「菌を食べ物に付けない 食べ物の中で菌を増やさない きちんと加熱して菌をやっつけるという3原則を心がけてもらいたい。」

細菌に対して手洗いなどをすることで食べ物に「つけない」。調理したらすぐに食べる、冷蔵庫などで保管して菌を「増やさない」。75℃前後で1分以上加熱して「やっつける」。これらの食中毒予防の三原則が大切になります。とくに忙しい時間帯に弁当を調理したとき注意が必要なのは消毒の徹底です。
青森県保健衛生課 田中純課長
「肉を扱った手やまな板包丁を消毒しないままにサラダを処理してしまうと肉から手に、手からサラダに菌をうつしてしまってサラダは生で食べちゃいますので、そのまま菌が加熱殺菌されずに体に入ってきてしまう」

さらに食材を弁当箱などに詰めるときはアルミホイルなどで仕切って小分けにし、果物は別の容器にいれると効果的です。また、弁当を詰めるときに特に気をつけなければいけないのは「ご飯」だといいます。炊き立てのときには温かく湿り気があるため菌が増えやすい環境になります。
青森県保健衛生課 田中純課長
「ごはんの湿気が弁当箱でまわることで他の食材にも水分が移って傷みやすくなってしまいますので まずは冷まして水気も飛ばしてからつめる」

食中毒は全国的にも10月に多く発生していて、あらためて家庭でも対策を徹底することが大切になります。