プロ野球DeNAは21日、藤田一也(41)の今季限りでの現役引退を発表した。27日に横浜スタジアムで行われるヤクルト戦後に、引退セレモニーを行う。

藤田は徳島・鳴門一高から近畿大学を経て2004年ドラフト4巡目で横浜に入団。「ハマの牛若丸」と呼ばれ、ファンから愛された。

2012年のシーズン途中に内村賢介とのトレードで楽天に移籍。13年には二塁手のレギュラーとして128試合に出場、田中将大らとともに球団初の日本一に貢献し、2年連続で(13、14年)ベストナインを受賞した。球界屈指の守備の名手で、ゴールデングラブ(13、14、16年)に3度輝いた。

オフには球団の垣根を越え、若手や独立リーグの選手を連れて自主トレを行うなど面倒見もよく、チームメイトやスタッフなど年齢に関係なく人望が厚かった。

2022年には10年ぶりに古巣に復帰。同年11月の契約更改では「横浜で優勝するまでは引退したくない。そのつもりで横浜に戻ってきたと思っていますし、しっかりと夢を叶えて現役生活を終えたい」と話していたベテランだったが、今季はここまで16試合に出場し16打数5安打、打率.313だった。

チームは20日現在、リーグ3位とクライマックスシリーズ進出圏内。最後のユニホーム姿で日本シリーズ出場権を獲得し、悲願の日本一を目指す。

■藤田一也
1982年7月3日生まれ。徳島県出身。175cm・77kg。右投左打の内野手。鳴門一高、近畿大を経て2004年ドラフト4巡目で横浜(当時)に入団。横浜・DeNA(05~12年)~東北楽天(12~21年)~DeNA(22年~)。