全国的に深刻なタクシードライバー不足。
国土交通省は、個人タクシー運転手の年齢の上限を80歳に引き上げる方針です。
背景や課題を、経済評論家の加谷珪一氏に聞きました。

年齢上限は80歳 過疎地での営業も可能に

政府は個人タクシー運転手の年齢上限を80歳に引き上げる方針を明らかにしました。
個人タクシーは現在、人口30万人以上の地域でのみ営業が認められ、原則75歳までとされています。

国交省の新たな方針では、個人タクシーの経験が1年以上あることなどを条件として、
▼過疎地での営業を認める
▼ドライバーの年齢上限を80歳に引き上げる

としています。

法人のタクシー会社では、定年などは設けていますが法律上の年齢制限はありません。しかしこの法人タクシーが過疎化の地域から撤退してしまうケースもあり、個人タクシーの年齢を引き上げることで、ドライバーのなり手不足の解消を目指す狙いです。

背景に深刻なドライバー不足

ドライバーの人手不足は全国的にも深刻です。
2019年の29万1516人から徐々に減少し、2023年には23万1938人と、20%以上減っています。 (個人タクシー除く)。

政府は新方針により、都市部で経験を積んだドライバーの地方へのUターン・Iターンを想定。10月にも施行の予定です。