知人男性(当時31)の頭などを金属バットで何度も殴り、海へ転落させたとして殺人未遂の罪に問われている男(26)の裁判が20日、山口地裁(安達拓裁判長)で始まり、男は起訴内容を認めました。
殺人未遂の罪に問われているのは、山口県山口市の携帯電話販売員の男です。
起訴状によりますと男は、2022年8月31日午前2時ごろ、知人の男(24・同罪で起訴)と共謀して、防府市内の漁港の防波堤の上で、殺意を持って男性の頭などを複数回殴った上、男性を海中に転落させたとされます。
冒頭陳述で検察が、事件のいきさつを説明しました。
被害者は携帯ショップの店員を派遣する会社を経営していました。働いていた知人(共謀の男)が独立すると、スタッフが全員知人(共謀の男)の会社に移籍。知人(共謀の男)は被害者に、移籍料として月60万円ずつ4か月支払う約束をしていましたが、支払いは滞ります。そこで知人(共謀の男)は、被害者を殺そうと計画し、被告に殺害の協力を依頼しました。被告の男は「裏切れない」という思いで引き受けました。
事件前日、知人(共謀の男)は「釣りをしよう」と被害者を誘い出しました。5時間釣りをした後に、犯行に及びます。釣り人を装い待ち伏せしていた被告が、男性の後頭部を準備していた金属バットで殴りましたが、男性の抵抗にあい、もみ合いとなります。そこで知人(共謀の男)が落ちた金属バットで被害者の頭などを何度も殴り、海に突き落としたということです。
警察によりますと、近くの住民からの通報で警察が駆けつけると、被害者はまだ海の中にいて、その後救急搬送されました。被害者は外傷くも膜下出血や脳挫傷など、全治1か月のけがを負いましたが、命に別状はありませんでした。














