東京五輪後の不調を経て、“別物”へ進化
ウルフアロン選手は、2021年の東京五輪の柔道・男子100kg級で、日本代表にとって21年ぶりの金メダルを獲得した柔道選手です。
最大の武器は、圧倒的なスタミナ。「ウルフタイム」とも呼ばれて話題になったそれは、延長戦など長時間にわたる試合で有利に働くそうです。

次の目標として、ウルフアロン選手は「僕の生き方として、オリンピック2連覇を目指すというのは当たり前のこと。そこを目指してやっていくだけです」とコメント。
もし重量級での五輪連覇を実現した場合は、かつての斉藤仁 氏 以来、36年ぶりの快挙となります。

五輪後、ブランクから一時的に低迷に見舞われたものの、ウルフアロン選手は「僕自身ナメていた。見通しが甘かった」と猛省。スタミナを取り戻すための過酷な特訓やコンディション管理など、自分自身の見直しを徹底しました。
その結果、2023年の4月に行われた「全日本選抜柔道体重別選手権大会」では、東京五輪後初となる優勝を果たしています。

パリ五輪での優勝に向けて、ウルフアロン選手は「(東京五輪の頃とは)別物になろうとしている。基礎的な体力の部分だったり、技術面を元に戻すのも大事ですけど、プラスアルファして別のスタイルを身に付けていかなければいけない」と語ります。
そのために練習では、ステップを強化するものや、“技をたくさんかけられるように”とサーキットトレーニングを新たに導入。

とくに後者は、筋持久力を鍛えるためのもので、トレーナーも「普通の人じゃ完遂できない」と話すほど非常にハードな内容のものです。
そんなウルフアロン選手ですが、2023年9月23日から開催される「アジア大会」への出場も決まっています。さらに強化されたスタミナで、活躍する姿に期待したいですね!
