医師不足が深刻化する愛媛県愛南町の病院で、松山市の医師による5Gを活用したオンライン診療が始まりました。
実施する県は、こうした取り組みで医療提供体制の充実を図りたい考えです。
愛南町にある県立南宇和病院。呼吸器内科で患者を診察する医師はモニター越しにいました。14日から始まったオンライン診療です。
モニターに映る医師が実際にいるのは、愛南町から約130キロ離れた松山市の県立中央病院、高速通信システムの5Gを活用して、高画質の4Kモニターを通じリアルタイムで患者を診察します。
(患者)
「何の違和感もありません。私は先生に伝えたいことは全部言いましたし、先生もちゃんと答えてくださったので。リモートだからというのは何もないと思います」
「先生は普段、松山からお越しになるので、申し訳ないなと思いながら来てもらっていたので、これなら毎回この感じでもいけるのではと思いました。人口もどんどん減っていますし、子どもを産む方も少なくなっているので、このままの状態が続くのかなと思います。仕方ないのかなと」
これまで南宇和病院の呼吸器内科は月に2回、中央病院の医師がやってきて対面で診療を行っていましたが、さらに1回のオンライン診療で月3回に拡大します。
オンライン診療は当面、医師がそれでも可能と判断した患者を対象に、1日10人程度、行う予定です。
(愛媛県立中央病院呼吸器内科部長・勝田知也医師)
「長年診ている患者さんが主なので、機械のトラブルさえなければ特に問題はないかなと思います。南宇和病院は他にも不足している科はたくさんあるので、そういう科とうまく連携すれば、少しでも地域とのギャップはなくなるんじゃないかなと思います」
県によりますと、南宇和病院の常勤医師は17ある診療科目のうち4つの科目のあわせて9人だということで、県はオンライン診療を通じ、こちらをはじめ医師が不足する地域の医療提供体制の充実を図りたい考えです。
注目の記事
コーヒー豆を運ぶトラックで「息子は天国に行った」夢を絶たれた29歳のバリスタ 遺志を継いだのは母だった 【人をつなぐコーヒー・前編】

“セクハラ” に揺れる南城市 市議会解散は古謝市長の正当な権限か、乱用か…市議選に2000万円超は税金の無駄? 専門家が語る「制度の想定外」

謎に包まれた古代の鏡「三角縁神獣鏡」が映し出す古の出雲の姿とは? 島根大学・岩本崇准教授が濱田青陵賞受賞

「いまでも5日は苦手」事件と向き合い続けた父親 娘のストラップはいまも… 20年以上続けたブログにも幕を下ろし 廿日市女子高生殺人事件から21年


”箱乗り”車が横転→16歳少女2人が死傷「命を預けろ」運転していた22歳男と少年少女3人の関係、当日夜は…危険運転致死傷事件①【判決詳報】

「ゴミ袋」にも転売ヤー現る!?八尾市で無料配布の家庭用ゴミ袋 税金使った施策なのに...フリマサイトで大量売買 市議は「事業者が費用を浮かすために購入か」と指摘 法律では「転売自体は問題ナシ」?
