原発から出た使用済みの核燃料を一時的に保管する「中間貯蔵施設」の立地可能性調査を容認した上関町で、町議会の一般質問がありました。
賛成・反対それぞれの立場で町長に考えを問いました。
中澤樹記者「きょうの上関町議会は、『中間貯蔵施設』に関する一般質問が相次ぎます。傍聴を求めて、多くの人がすでに駆けつけています」
20人の町民らが見守る中、議員7人は賛成と反対それぞれの立場で町長に問いました。
反対・山戸孝議員
「町内外において冷静な議論をするために、まずは『中間貯蔵施設』について調査容認の判断をされましたが、それをいったん撤回するべきだと考えますが、町長の考えをお尋ねします」
西哲夫上関町長
「まず中国電力に中間貯蔵施設設置に関わる調査をさしてみて、適地か否か、また具体的な計画はどんなものか、きちんと住民のみなさまに説明するために行うものです。従いまして、調査容認の判断を撤回することは考えておりません」
傍聴人が「町民だけの問題ではない」などとヤジを飛ばし、退場が命じられる場面もありました。
賛成・古泉直紀議員
「中間貯蔵施設がどういうものか知らず、また、ニュースや新聞などの取り上げ方などから、安全に対して疑問視される声をよく耳にしています。いま一度、中間貯蔵施設の安全性に対する町長の認識を」
西哲夫町長
「(使用済み核燃料の専用容器)キャスクは、密封機能・遮蔽機能・臨界防止機能・除熱機能を備えており、2011年の東日本大震災の際にもキャスク自体になんら問題がなかったと伺っております。私も実際にこの手でキャスクに触れましたが、少しあたたかいと感じる程度で、安全性に問題がないことを確認することができました」
中間貯蔵施設は、原発の使用済みの核燃料を「金属キャスク」と呼ばれる専用の容器に入れて、一時的に保管するものです。
中国電力が提案した立地可能性調査について、町は8月18日に容認しています。町民の理解を深めるため、町は同様の施設がある茨城県の東海第二原発への視察費924万円を盛り込んだ補正予算案を提出していて、議会最終日のあす(9月14日)採決が行われます。














