広島で被爆を経験した女性が7日、山口県下関市の小学校で講演し、核兵器の恐ろしさや平和の尊さを伝えました。
長府小学校で講演したのは、近くに住む前田彰子さんです。前田さんは、8年前から長府小で語り部として講演していて、今月、修学旅行で長崎に行く6年生77人と地域の人も聴講しました。
前田彰子さん
「いつも通い慣れた道なんですけれども、自分の帰る道が分からなくなっていました。心細かったのだと思います。泣いていたそうです」
今も鮮明に記憶している原爆投下後の広島の惨状や体験を語りました。多くの命を奪った核兵器の恐ろしさ、平和の尊さについても触れ、児童たちは真剣な表情で聞き入っていました。
児童「講演をふまえ、修学旅行で、実際に写真や資料を見たり読んだりして、もうこんなことが2度と起こらないようにしていきたいです」
別の児童「原爆とは絶対にあってはいけないことだと自分は分かって、その原爆に体験した方も、恐ろしさを覚えているのに、こんなに話せるのはすごいなと思いました」
前田彰子さん「今からこの子たちが、私の話を聞いたことによって、受け継いでくれるのかなと思うと、なんとなく頼もしい感じがします。ことしもそれを感じました」
前田さんは、今後も活動を続けたいとしています。