ホテルや旅館の宿泊者に課し観光振興のために使われる「宿泊税」について青森県弘前市が積極的に導入を検討していると明らかにしました。導入されれば東北で初めてとなります。

弘前市が導入を検討している「宿泊税」は使い道を限定する「法定外目的税」で、自治体が条例に基づいて独自に新設することができます。市は、観光需要の回復を背景にホテルや旅館の宿泊者に課す宿泊税について積極的に導入に向けての検討を進めていくとしています。

弘前市・神雅昭観光部長
「宿泊税を導入することに前向きに考えていきたい。(市の観光費を)宿泊税で補うことによって安定した観光振興を続けられるのではと思っている」


全国ではすでに東京都や大阪府など9つの自治体が導入しています。そのうちの1つが石川県金沢市です。加賀百万石の城下町として人気の観光都市は4年前から導入しています。

JR金沢駅


金沢市 税務課 橋高祐二課長
「宿泊税を導入して以降(宿泊者数に)大きな変化はなく、宿泊税導入前後の年と比べても導入後伸びた形になっています」

金沢市では宿泊税による税収を多言語の観光サイトによる情報発信や宿泊施設への工芸品設置の費用などに充て、都市の魅力向上につなげているといいます。導入を決めた自治体での税額は1人1泊100円~1000円の範囲で設定していていずれも観光振興の財源として使われています。コロナ禍前の2019年に弘前市内にある55の宿泊施設を利用した人は約63万人で仮に1人200円に設定した場合、1億2000万円の税収につながります。

弘前市・神雅昭観光部長
「持続可能な安定的な財源を確保したい。宿泊税をうまく使いながらより観光振興を盛り上げていきたい」

弘前市での具体的な税額や導入時期についての本格的な議論はこれからですが宿泊税が導入されれば東北で初めてです。弘前市が積極的に検討している「宿泊税」について、弘前市旅館ホテル組合の木村知紀組合長は歓迎をしています。


弘前市旅館ホテル組合 木村知紀組合長
「仕組み自体はどうなるかわかりませんが悪いことじゃないのかなと」

木村組合長が専務を務める弘前東栄ホテルは今年、さくらまつりやねぷた期間中はほぼ満室となり徐々にコロナ前の客数に戻りつつあると言います。今後、宿泊税が導入された場合はさらなる観光需要の増加につながることを強く期待しています。

弘前市旅館ホテル組合 木村知紀組合長
「いつまた客足が遠のくかわからないので、いまのうちから準備をしていきながら、そういった宿泊税を利用してどんどん攻めに出る観光を展開できればすごくいいなと思ってます」


弘前市旅館ホテル組合は各会員の意見を反映させながら市と連携して宿泊税導入の議論を深めたいとしています。