収穫の秋を迎えていますが、心配されていた高温と水不足の影響が出そうです。
JAや米の卸売り業者らが集まる「新潟米懇談会」が4日に開かれ、この秋に収穫される新潟県産のコメについて「品質の低下が見込まれる」との危機感が示されました。

「JA全農にいがた」が開いたコメの懇談会。新潟県の担当者や全国の卸売業者らが参加しました。その中で出席者が危機感をあらわにしたのが『連日の猛暑と水不足によるコメの品質低下』です。
【JA新潟中央会 伊藤能徳 会長】
「台風による異常高温と乾燥が発生し、その後高温が続いたことから収量への影響や1等米比率の低下が避けられない」
【新潟県 農産園芸課 渡部浩 課長】
「令和元年や平成22年を大きく上回る異常高温となっていますので、本年の検査状況からも等級比率の低下が見込まれている」

新潟県三条市では今月1日、早生米・こしいぶきの品質検査が行われ、高温障害でおよそ9割が『2等米』となりました。またコシヒカリは異常高温のため、例年より1週間ほど早く稲刈りが始まっています。コメの卸売り業者からも品質低下を懸念する声が聞かれました。

【コメの卸売業者】
「等級が低い年に消費者に説明する方法を非常に苦労した」
【担当者】
「過去にそういう経験をしています。それにならって迅速な対応をさせていただいて、状況を的確にお伝えできるよう取り組んでいきたい」

これから本格的な稲刈りシーズンを迎えます。イネの生育期に“恵みの雨”が降らなかった新潟県内。今後コメ以外の作物にも、どれほどの影響があるのか不安が広がっています。