あすから始まる、ASEAN関連首脳会議。焦点の一つは中国が海洋進出を進める南シナ海の問題。中国に対抗しようする東南アジアの国々に対し、今、日本やアメリカなどが支援を強化しています。
沖縄・尖閣諸島からおよそ1500キロ、南シナ海の東に位置するフィリピン。
記者
「マニラ市内にあります、こちらの橋。去年、完成したばかりですが、こちらは中国の援助により作られました」
目立つのは、中国の存在感です。
果物を売る女性
「これも中国産、これも、これも中国産。中国はたくさん投資してくれる、もっと投資してほしい」
しかし、中国に対する感情は決してよくありません。
フィリピンの漁師
「レーザーを照射してくるんだ」
「以前より激しくなっている、悪いのは中国だ」
彼らが漁をするのは、南シナ海。中国は南シナ海のほぼ全域で領有権を主張し、中国艦船が公然と航行しています。
これは先月、中国海警局の船がフィリピンの船に警告を行ったとされる映像。フィリピン沿岸警備隊の巡視船は中国側の半分ほどしかありません。両国の“海の力”には今、大きな差が生まれているのです。
こうしたなか…
記者
「マニラ湾には、アメリカの強襲揚陸艦も停泊しています」
マニラの港に集まっていたのは、アメリカの軍艦と日本の護衛艦。対米関係を重視するマルコス政権が誕生したこともあり、アメリカなどとの関係強化を加速させています。その一環として日米が力を入れているのが、沿岸警備隊の育成支援です。
この日、初めて行われたのは、アメリカの沿岸警備隊と日本の海上保安庁とが連携した船の整備に関する指導です。
海上保安庁 松尾秀昭上席派遣協力官
「事故の原因の根本は、ヒューマンエラーだったりするので、いろんな情報を共有して皆さんで事故防止が図れたらいい」
フィリピン沿岸警備隊員
「整備情報の書面での共有は出来ていません」
海洋警備の近代化を目指すフィリピンですが、まだまだ課題は多く、港に停泊中の巡視船3隻は整備不良のためほとんど稼働できていないといいます。
海上保安庁 増田聖由主任派遣協力官
「反対の手を先にマットにつかせるようにテイクダウン」
海上保安庁の隊員が逮捕術の指導方法を教えるなど、日本はこれまでもフィリピン沿岸警備隊に対し支援を行ってきました。
JICA「長期専門家」 小野寺寛晃さん
「フィリピン沿岸警備隊の能力を向上させることで、フィリピン周辺の海上の安全の確保を図ることができます」
日本はフィリピンに去年、円借款の枠組みで2隻の大型巡視船を供与していて、また、同じく南シナ海で中国と領有権を争うベトナムなどにも様々な支援を行っています。
日中外交筋
「南シナ海で起きていることは将来、尖閣諸島がある東シナ海でも起きかねない」
人材育成を中心とした日本の“海の支援”。安全保障環境が厳しさを増すアジアで、ますます重要になってきています。
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