世界遺産登録を目指す『佐渡島の金山』

『佐渡島の金山』の世界遺産登録を判断するユネスコの諮問機関「イコモス」の担当者が佐渡市を訪れ、30日まで非公開で現地調査を行いました。
この現地調査は世界遺産登録に向けた重要なステップで、遺産の状況や保全方法などを確認するものです。

文化庁によりますと、ユネスコの諮問機関・イコモスの担当者が『佐渡島の金山』の構成資産となる「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」を、24日から7日間にわたり現地調査しました。

「静謐な環境で行う必要がある」というイコモスの意向から、調査は異例の全非公開となりましたが、31日に会見を行った文化庁の担当者らは「準備してきたことを丁寧に説明できた」と7日間を振り返りました。

【文化庁文化資源活用課 大川晃平 文化遺産国際協力室長】
「丁寧に説明を行い、一定の理解は得られたと感じているところでございます」

【佐渡市世界遺産推進課 正治敏 課長】
「準備に関しては長い時間かけたと思っていますが、実際に審査等が終わってみるとすぐ終わったかなと…」

登録に対して韓国が反発していることについて文化庁は「どの関係国にも文化的価値を理解してもらえるよう伝えることが重要」としています。

世界遺産登録にむけて…

『佐渡島の金山』については、2024年1月末までにまとめられる今回の現地調査の中間評価を経てイコモスが2024年春までにユネスコに勧告を行い、夏頃に開催される「世界遺産委員会」で最終審査の後に登録が実現するという流れになるということで、今後の行方を見守りたいと思います。