介護施設入居の名義貸しをめぐるトラブルで、富山県高岡市の80代女性が裁判の供託金として約5000万円をだまし取られる被害がありました。

警察によりますと、2022年12月下旬、高岡市に住む80代女性の自宅に「介護施設入居のため、あなたの名前を借りて、手付金として会社に1000万円を支払いました」と電話がありました。すると、金融庁を名乗る男から「このままでは裁判になる」と電話があり、女性は男に自身の口座や残高などを教えてしまいました。

その後、弁護士を名乗る男から「裁判の供託金としてお金を送金してほしい。裁判が終わればお金は返す」と言われ、女性は指示通り、あわせて4995万円を送金しました。

半年後の2023年6月下旬、男から「裁判が終わりました。お金はお返しします」と電話がありましたが、いっこうにお金が返ってこないことから、女性は被害に気づいたということです。

実在する企業を名乗っていても、「老人ホーム入居のため名義を貸してほしい」「裁判になる」などとかたり、費用を請求するのは特殊詐欺の手口です。不審な電話があった場合は110番または警察相談専用ダイヤル#9110へ相談してください。