突然かかってきた一本の電話。大分県豊後高田市に住む高齢女性が詐欺と思わずに相手の話を信じ、指示通りATMを操作していましたが、近くにいた女性に声をかけられ被害にあわずにすみました。この高齢女性は「将来のためにとっておいたので本当に助かりました」と話していて、声をかけてもらった女性に感謝しています。

警察によりますと7月14日、大分県豊後高田市に住む60代女性の携帯電話に「年金の戻りがある」と電話がありました。女性はその話を信用して金融機関を訪れ、電話で指示を受けながらATMを操作しました。

この時、金融機関に居合わせたのが市内に住む自営業の後藤恵子さん(66)でした。後藤さんは女性の行動を不審に思い、職員を呼んで事情を聴き、詐欺の被害を防いだということです。

(被害にあいかけた女性)「その時はもう頭がてんぱっていたので…私は引っかからないと思っていた。油断したのかなと思って将来のためにとっておいたので本当に助かりました」

詐欺の被害を未然に防いだとして、後藤恵子さんと県信用組合高田支店に警察から感謝状が贈られました。

今年に入って県内では特殊詐欺の被害が去年より1億円以上多いおよそ2億4300万円にのぼっています。