私たちが入手したこちらの映像。ソーメン滝からおよそ100メートル上流です。よく見ると、この場所から水がなくなっているように見えます。

ほかの映像では。

地面に水が吸い込まれているようです。この映像を撮影した山小屋の主「雷鳥荘」の中橋さんは…。

雷鳥荘 中橋幸一さん:「ほとんどの水がそこに流れ込んでいるような感じで、岩と岩のすき間が暗い感じでなかに空洞があるような感じ。その近くにいたときはこの下の地盤は大丈夫なのかなと危ないかなと思いましたね。初めて見る現象だったので…」

岩と岩のすき間に空洞?ソーメン滝の上流で起こっているこの現象はいったい何なのか?立山カルデラ砂防博物館の飯田さんは…。

立山カルデラ砂防博物館 飯田肇学芸課長:「もともと火山でできた岩石でできていますので、すき間が多いと思うのですが、これまで土砂などでふさがれていたところが、この間の豪雨で大きく開いてしまって、川底に伏流水になって入る水の量が多くなって、それでソーメン滝に流れていかなくなってしまう」

もともと火山活動によってできたと考えられるこの場所。7月に降った大雨の影響で、これまで岩石の間に詰まっていた土砂などが流れて空洞ができ、地下の水脈を通って、ほかの場所に流れているというのが飯田さんの見解です。

水が流れなくなったソーメン滝の横には、新たな滝が出現しています。ただ、そうめんの様なきれいな滝ではありません。

雷鳥荘 中橋幸一さん:「観光資源として重要な場所だったので、前のようにサーっときれい落ちているような感じではなくなってしまった。できれば、自然のものですけど、元の感じに戻ってくれたらなと思いますね…」

立山の関係者たちは、貴重な観光資源として、ソーメン滝が元の姿に戻ることを願います。

一方で新たな滝の出現に立山界隈ではこんな話も…。

ナチュラリスト「まあ、ソーメン滝が復活するのか、復活しなければ左の方に流れていったのをソーメン滝にしようかということも関係者の間でこそこそと話をしている…」

ソーメン滝が元通りに戻る日はいつになるのでしょうか?

記者:「今後ソーメン滝の復活はあるんでしょうか?」

立山カルデラ砂防博物館 飯田肇学芸課長:「何とも言えないのですが、ただですね、従来流れていた水路が変わってしまったということで、また土砂がいま開いているすき間を埋めたりすればまた元に戻る可能性も全然ないわけではない。ただいつどうなるかはまったくわかりません」