北アルプス立山で異変です。標高2300メートルの高原にある観光スポット「ソーメン滝」が7月、こつ然と姿を消しました。地元の関係者も困惑しています。一体なぜ?
そうめんのように白く細い水の筋が岩肌を流れ落ちるさまから、その名が付けられたという「ソーメン滝」。

標高2300メートル北アルプス立山・天狗平エリアの観光スポットです。しかし、この美しい景観が今、失われようとしています。
これは、今月5日に撮影した「ソーメン滝」の様子です。岩肌を縫うように流れ落ちていた滝がまったく流れていません。過去のものと比較すると一目瞭然です。


佐伯克美さん:「ソーメン滝の水が消えた…」
御年88歳。もの心がついた頃から毎年立山を訪れているという佐伯克美さんも驚きを隠せません。

記者:「こういう風に水がないソーメン滝は見たことありますか?」
佐伯克美さん:「ない。私は知らない。ずーっといつも来ていてソーメン滝はいつだって“そうめん”のように水が流れている」「山に来るようになって80年くらいだけど…水のないソーメン滝は初めてです。ソーメンの滝って言えなくなった」


80年この滝を見てきた佐伯さんにとっても初めてのことだといいます。実はこのソーメン滝。別名「赦免滝」とも呼ばれ、立山信仰では、地獄谷で数々の責め苦を負った亡者がこの滝で赦免されるという伝説も残っています。

