政府は、今の保険証を廃止し、マイナ保険証と資格確認書を用いる方針を推し進めた場合、100億円程度のコスト削減になるとの試算を公表しました。

厚労省がきのう示した試算によりますと、マイナ保険証の保有率が現状の52%程度だった場合は76億円から82億円の、保有率が65%から70%の場合は100億円から108億円のコスト削減になるとしています。

マイナ保険証を持たない人のための資格確認書の発行コストが新たにかかるものの、今の保険証で生じる事務的なミスが減ることなどで全体的には経費削減になるということです。

マイナ保険証普及のために資格確認書を発行する方針をめぐっては、野党側が今の保険証と実質的に変わらず、事務作業やコストがかかるだけではないか、などと批判しています。

これに対し岸田総理は今月4日の記者会見で、「今まで全ての加入者に保険証を発行してきたが今後は、マイナ保険証を持っていない方に資格確認書を全て発行するので、従来の健康保険証に比べ、発行コストあるいは保険者の行動事務負担が減少するのは当然のことだ」と説明していました。