静岡県は7月に行われたリニア中央新幹線の工事に伴う国の有識者会議で、JR東海が工事によって沢の生態系に影響が生じた場合の代償措置を示したことについて、「沢の水生生物等への影響分析や評価を行うことが最も重要」とする文書を8月21日、JR東海に提出しました。
7月26日に東京で開かれた南アルプスの環境保全について話し合う国の有識者会議では、トンネルの掘削工事による水生生物への影響などが議論されました。JR東海はこれまでの有識者会議で、主要な断層とトンネルが交差するような7つの沢では、流量の減少傾向が見られ注意が必要だと分析し、交差する箇所に薬液を注入することで、影響は低減するなどと説明していました。
会議では、薬を入れても沢の生態系に損失が生じた時の措置として、トンネル湧水を好む生物が生息する環境をつくることや、樹木を伐採して日光を入れ、新たな植物が育つようにすること、現在生息する生物を他の場所に移すといった具体的な内容を初めて示しました。
これを受け静岡県は21日、JR東海に対し、適切な保全措置やモニタリング方法の計画を策定するためには、「事前に沢の類型ごとの水生生物等への影響分析や評価を行うことが重要」とする文書を提出しました。
静岡県の森副知事は7月26日の有識者会議で「沢の影響分析の議論が不十分。代償措置ありきで進行することについては否定的な考え方」と発言していました。
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