新型コロナによる景気の悪化で国産牛の需要が低迷し、市場での取引価格は下落)傾向にあります。「かなりしんどいですね。」そう語る県内の畜産関係者らに話を聞きました。
きょうは、月2回開かれる成牛などの一般区分のセリの日です。
11頭が出されましたが…
市場内アナウンス「36万4000円、56番さん、ありがとうございます」

きょうの平均は25万円あまり…
牛の市場での取引価格は、全般的に下落傾向にあるようです。
特に、畜産関係者が危惧するのが子牛の取引価格の低迷です。
JA山口県 販売部畜産課 赤岸孝亮課長
「牛(子牛)の価格については、平成28年をピークに今現在で33パーセントぐらい減少している傾向にあります。コロナウイルスからの肉の消費の減少というところが、畜産経営に影響与えているってこともあります」
コロナ禍前の2016年度、子牛の市場取引価格は、平均で78万円あまりと過去最高となりました。
しかし、新型コロナなどによる景気の悪化や需要の低迷から、7月には52万円台まで下がりました。
畜産農家は悲鳴を上げます。
さいとう牧場 齋藤貴之代表
「かなりしんどいですね。この最近ものすごく子牛市場の価格が全国的に下がってて、結構私ら繁殖農家からしても結構打撃が大きいといいますか」
鈴木和平さん
「ちょっと厳しい状況ではあります。経費が上がって、売り上げが下がってるっていう状況がまぁちょっと続いてるっていうことですね」
売り上げが下がる一方、世界情勢の影響を受けて、飼料価格は2020年に比べて3割以上高くなっています。さらに、燃油などの経費も高騰。飼料を自分たちで生産するなどして、コスト削減に努めているといいます。それでも状況はよくならず…将来への懸念も広がっているようです。
JA山口県 販売部畜産課 赤岸孝亮課長
「農家数は減少傾向にあります。経営を継続していく上のいい判断材料が少ないっていうのが、そういう拍車をかける影響かと思います」
苦境に立たされている畜産業界。
しばらくこの状況は続くと見られています。
さいとう牧場 齋藤貴之代表
「飼料の補填だったり、いろいろな部分で補助を、国のほうとJAのほうと補助をいただいているのですが、引き続き状況は変わらないので、できるだけ、補助のほうをやっていただきたいなと強く思ってます」
鈴木和平さん
「景気が悪いということで、なかなか高級食材とか手は出しづらいのはじゅうじゅう承知の上なんですけれども。少しでも国産の県産の農産物を消費していただければとても農家としてもありがたいかなと思っております」














