新潟県魚沼市で17日に突風が発生し、家屋の屋根が飛んだり、木が倒れたりする被害がありました。新潟地方気象台が18日現地に入り、当時の気象状況を詳しく調べました。

新潟地方気象台が調査に入ったのは、突風被害のあった魚沼市佐梨の現場です。こちらの家屋は屋根が吹き飛び、木材が剥がれ落ちていました。さらに、すぐそばでは木も根本から横倒しに…

気象台の職員らは近くの住民に風が吹いていた方向や時間などを聞き取り、当時の気象状況を詳しく確認しました。
【新潟地方気象台の担当者】
「雨風が殴りつけるような感じなのか、もう巻きあがっているような感じなのか」
【住民】「向こうから殴りつけるような…」

突風が発生したのは17日午後3時半前。魚沼市では、少なくとも2軒の家屋の屋根が飛び、木が倒れるなどの被害が相次ぎました。気象台によりますと、17日は日中晴れ間があったため地表の温度が上昇。これによって、上空の気温との温度差が大きくなり、大気の状態が不安定になったことが突風の要因のひとつとみられるということです。当時、魚沼市には雷注意報が出されていました。

【新潟地方気象台 中村誠 気象防災情報調整官】
「突風はいろいろ災害をもたらすが、なかなか予測が難しい。被害状況や聞き取りなどによって、そのときの気象状況を調べて、今後の予測や防災対応に役立てる」
なお、魚沼市では突風によって剥がれたトタンを直そうと屋根に上った70代の男性が作業中にはしごから落ちけがをしましたが、命に別状はないということです。

なお調査結果について、新潟地方気象台は突風をもたらした現象は、ダウンバーストまたはガストフロントの可能性が高く、風速30メートルほどだったと推定されると発表しました。