今月1日に東京で開催された子ども世界平和サミットで各国の子どもたちが平和の実現に向けて世界に訴えたアイデアを紹介します。
78回目の終戦の日を迎えた今年…。
ウクライナでは去年2月から始まったロシアによる軍事侵攻が現在も続いています。今、考える世界の平和とは…

トーン・ジン・ウェンさん(10) マレーシア国籍:
平和の意味は人それぞれですが、1つは共通しています。それは平和とはみんなが笑顔でいることです。

R.S.カスミラ・ジャヤウィーラさん(18) スリランカ国籍:
私の考えでは平和の定義は2つの平穏を意味します。第一に自分と自分の心のつながりにおける平穏さ。第二に自分と他の人々とのつながりにおける平穏さです。
8月1日、東京・衆議院議員会館で開かれた第4回子ども世界平和サミット。

世界200人以上の子どもたちが平和の実現に向けたアイデアを応募した中で9か国12人の10代の子どもが代表に選ばれ発表しました。
発表には山梨市に住む中学生も参加しました。

山梨学院中学校3年 古屋美緒さん:
私にとっての平和とは、みんなが互いに仲間だという意識を持ち同じ瞬間に気持ちをひとつにすることです。そこで私は世界を平和にするアイデアとして、「地球歌」の作成を提案します。

山梨学院中学校3年、古屋美緒さん15歳。
美緒さんの友人:
たまに抜けている所があって、そこがとてもかわいいです。
いつも楽しいです。
記者:
一緒にいて?
美緒さんの友人:
そうです。
学校で人気者の美緒さんが世界平和を考えるきっかけとなったのは…
古屋さん:
両親が私が生まれる前の6年間ぐらい世界を旅していて、よくその旅の話を聞いていて面白いなって。

100か国以上を旅した両親から様々な国の話を聞き平和について考え始めた美緒さん。4歳から始めたピアノを元に音楽の力による世界平和を考え、子ども世界平和サミットで発表しました。
古屋さん:
独裁者と呼ばれるあのリーダーにも、今まさに戦争をしているリーダーにも地球歌を歌っていただき、その瞬間を世界中で分かち合いたいのです。
世界に向け堂々と平和を訴えました。
サミットの休憩中、美緒さんと話す少し小柄な男の子がいます。

長崎県に住む洪 琥珀(おおみず こはく)さん11歳です。

洪 琥珀さん(長崎県在住):
2340g、これは僕が生まれてきた時の体重です。日本では僕のように小さく生まれてきても多くの子どもが元気に過ごすことができます。それは病院などの医療体制に恵まれた環境が整っているからだと思います。

低出生体重児として生まれてきた琥珀さんの平和実現に向けてのアイデアは…

洪 琥珀さん:
僕が提案するのは、世界中の子どもだけが持つことの出来る「子どもパスポート」です。世界は医療体制が整った国や地域ばかりではありません。僕はこれらの格差を世界から無くしたい。世界中が様々な場面で協力し合うことで、失われる大切な命も少なくなると思います。そして未来はもっとたくさんの笑顔が増えると思います。

美緒さん・琥珀さんは最優秀の3人には選ばれなかったもののピースフル賞を受賞しました。