ハワイ・マウイ島の山火事発生から1週間。犠牲者は106人に上り、アメリカの山火事としては過去100年で最悪の事態となりました。被害拡大の背景に何があったのでしょうか。
マウイ島山火事1週間 死者106人に

8月8日にハワイ・マウイ島で発生した大規模な山火事。火は島の西部の観光地・ラハイナに燃え広がり、民家など約2200棟に被害が出ました。

波打ち際の岸壁には、迫りくる熱と炎から逃れようと多くの人が身を寄せる様子も…。

これまでに106人が死亡。いまだ1300人と連絡がついていないといいます。発生から1週間、被災した人々の不安は募る一方です。

ラハイナ出身 メイ・カスティロさん(19)
「この町は私が育ってきた場所で、すべての思い出を作ってきた場所です。文字通りすべてが奪われてしまった」
ラハイナの自宅が全焼したメイ・カスティロさん。
焼け跡から見つかったのは皿や壁の破片だけです。

ラハイナ出身 メイ・カスティロさん(19)
「大したものに見えないかもしれないけど、家にあったものです。他には何もなく持ち出せるものは持ち出しました」
避難生活を続けているメイさん。家族とは火事から3日後に再会しましたが、今も伯父の行方がわかっていません。

ラハイナ出身 メイ・カスティロさん(19)
「伯母と伯父は車で逃げようとしましたが、渋滞で動けなくなりました。火が近づいてきて、伯母は伯父を残して逃げるしかありませんでした。伯父は年をとっていて、歩く時には助けが必要だったからです」
懸命な捜索が続いていますが、捜索が終わったのは被害を受けた地域の32%ほど。残り火や有毒なガスが発生していて、捜索が難航しています。
こうした中、山火事の原因に繋がる新たな情報も…
山火事の原因は…? 送電線切断か

ラハイナに住む男性
「送電線が枯れ草の上に落ち、火花が散って火事になったんです」
複数のアメリカメディアは、強風で切れた送電線が火元になった可能性があると伝えています。ラハイナの住民らは、火事を引き起こす可能性を認識しながら送電を止めなかったとして、電力会社を相手取り集団訴訟を起こしたということです。
ホワイトハウスは、バイデン大統領が21日にマウイ島を訪問すると発表しました。














