政府は、東京電力・福島第一原発の処理水について、今月下旬にも海洋に放出する方向で調整に入りました。

複数の政府関係者によりますと、岸田総理は、18日にアメリカ・ワシントン近郊で行われる日本・アメリカ・韓国の首脳会談で、両国の首脳に対し、処理水を海洋放出する計画を説明する方針です。

日本に帰国した後、関係閣僚と協議したうえで放出を決定し、今月下旬にも実施する方向で調整しています。

ある政府高官は「福島で9月に底引き網漁が始まることは判断材料となる」と話し、今月中の放出開始を強く示唆しました。

処理水の海洋放出をめぐっては、IAEA=国際原子力機関が「人および環境への放射線の影響は無視できる」とする報告書を出していますが、中国は「汚染水だ」などとして計画に強く反発しています。