4日は歯切れの悪い会見に? 依然マイナカードのメリット見えぬまま

ホラン千秋キャスター:
この判断に至るまで、政府の動きにはどういったものがあったのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
実は我々が思っている以上に、政府のなかは相当混乱しています。廃止するのかしないのか、延期するのかどうか。

そもそもマイナンバーカードには「マイナポイントをつけますよ」というアメがあって、「これを使わないと保険証が使えなくなりますよ」というムチがありました。いろいろやって、とにかくマイナンバーカードを普及させようとしましたが、特にムチのほうが強引に過ぎたのでこういうツケになっています。

そこの反省をまずきちっとしたうえで、今後どうするかというのを明確にしてもらいたいと思いますが、どうも4日は非常に歯切れの悪い会見になりそうな雲行きですね。

ホランキャスター:
ユーザーや国民目線からいうと、わざわざ資格確認書をまたお金をかけて発行するよりも、そもそも今持っている保険証を使い続けるのではいけないのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
どこに支障があるのかを説明してもらわないと困りますよね。

資格確認書を新しくまた発行するとなると、おそらく100億円を超える費用がかかるわけですから、何のためにそんなことをやるのか、今ひとつよくわからないです。

井上貴博キャスター:
ここまでゴタゴタだと、政府が進めようとしているデジタル化によって、本来目指すべきデジタル化が遅れてしまう気すらします。

我々が求めていたのはコンビニで住民票が発行できるとか、別にそういうことではなくて。抜本的にどうなるのか、生活がどう変わるのかというメリットが全然見えません。政府が考えるデジタル化のゴールでは、このマイナンバーカードで何がどう変わるのか?そこがよくわからない。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
「保険証廃止によってマイナンバーカードの取得を加速しよう」ということがありましたが、手段と目的が、もうごっちゃになってしまっています。

確かにマイナンバーカードは普及すればいろいろなものに使えますし、医療費の節約にもなりますが、その最終ゴールがどういうふうになるのかが見えません。おそらく最終ゴールになるといろいろな利害関係が絡んできて、「うちは医療費の削減なんかやられたら困る」という人たちも出てきます。最終ゴールがきちんと明示できないから混乱しているんですよね。

井上キャスター:
これ、最終ゴールなしに走っているんですか?

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
ゴールはあるのですが、それぞれの役所によって描いている最終ゴールが違います。「医師会はそこは困る」「中小企業の人はそこは困る」とかいうのがありながら走っている、変なやり方なのです。

ホランキャスター:
まとめきれていない?

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
そういうことですね。「便利になりますよ」という、ふわっとした話しか示されていません。

井上キャスター:
そこが知りたいんですけれどね。