■MLB タイガース 0ー6 エンゼルス(日本時間28日、コメリカ・パーク)

エンゼルス・大谷翔平(29)が敵地で今季初のダブルヘッダーとなったタイガース戦の第1試合に「2番・投手兼指名打者」で先発出場。大谷はメジャー初完投初完封を達成、被安打1、奪三振8で今季9勝目を手にした。打撃では5打数無安打に終わった。

前日27日(日本時間)は悪天候の為、試合が中止となり急遽、ダブルヘッダーとなった。当初、大谷は29日(日本時間)ブルージェイズ戦に先発予定だったがダブルヘッダー出場後、カナダのトロントに移動しての先発は体力の面を考えて大谷が自ら提案して1日前倒しとなった。試合前にはエンゼルスのミナシアンGMが取材に応じて、今夏、大谷のトレードがないことを明言した。

周囲の雑音もなくなり今季初のダブルヘッダーでの登板、気温25℃、湿度69パーセントとやや湿気が高い状況。大谷は立ち上がりからストレートに弱いというデータのあるタイガース打線に9球中7球がストレートとパワーピッチングで無失点に抑えた。

2回に1点を先制してもらった大谷はその裏、4番・K.カーペンター(25)をファーストゴロに打ち取り、大谷がベースカバーに入ってアウトにしたがそのあと、大谷がボールをトスしようとした瞬間、カーペンターと接触。右腕を逆に持っていかれる形となった。トレーナーが大谷の元に駆け寄ったが大丈夫というジェスチャーをした。その後も問題はなく、6番・J.バイエズ(30)をスイーパーで空振り三振に打ち取った。

3回には7番・A.パドゥー(24)を159キロで空振り三振、9番・E.ハース(30)も158キロで見逃し三振とタイガース打線1巡目はストレート中心にパーフェクトに抑えた。
4回は2番・R.グリーン(22)をストレートで追い込むと最後はスプリットで空振り三振、3番・S.トーケルソン(23)はスイーパーで空振り三振。大谷はここまで3ボールという状況はなし、抜群のコントロールで走者を1人も許さない好投。5回、先頭打者に初ヒットを許したが続く5番・M.ビアリング(26)をスライダーでサードゴロ併殺打。落ち着いたピッチングでアウトを重ねていった。

6回に1死から初めて四球で走者を許しても続く9番・ハースをサードゴロ併殺で打ち取り2塁を踏ませない好投。6回までわずか66球で抑えた。7回には先頭の1番・Z.マッキンストリー(28)にはこの日最速160キロのストレートでセカンドゴロ。

8回、疲れが見え始めると先頭打者に四球を許すなど1死二塁、この試合初めてスコアリングポジションに走者を置いたが7番のパドゥーをサードゴロ、8番・Z.ショート(28)をショートフライと落ち着いて無失点に抑えた。

9回に入っても球速は衰えず。先頭の9番・ハースをセカンドゴロ、1番・マッキンストリーは154キロのストレートで空振り三振、2番・グリーンはセンターフライ。大谷は111球の熱投でメジャー初完投初完封をマーク。大谷の完封は日本ハム時代の2017年10月4日オリックス戦以来となった。