各地で相次ぐ水難事故。特に多いのが川での事故です。
どのあたりから深くなるのか?川底の様子は?実際に川に入り、その危険を取材しました。
水の事故 河川が最多

≪中学生以下の水の事故 死亡・行方不明になった場所≫
(警視庁 令和4年における水難の状況)
河川・・・53.8%
海・・・15.4%
用水路・・・15.4%
湖・沼・池・・・11.5%
圧倒的に川での事故が多くなっています。

日本水難救済会理事長の遠山純司氏は、川での事故について
▼川は非常に身近で、子どもたちは危険性を認識していない
▼川底の様子がわからず、危険な事故が起こりやすい
としています。
日本水難救済会理事長 遠山純司氏:
「水深」がまず非常にわかりにくい。浅いと思って入ると、ズボッと急に深くなる。
それから「水流」ですね。表面的に見ると非常に穏やかに流れているようで、実際に入ると強烈な水流に流されて、大人でも立っていられないような状況も起こり得ます。
予期しないような状況が、川で往々にして起こるので危険だといえます。
川の危険【急に深くなる】
遠山氏の立会いの下、ひるおびで河川での取材をしました。川の流れとはどういうものなのでしょうか。

飯田麻菜美リポーター:
こちらの川ですが、流れは非常に穏やかで、手前を見てみますと浅いようにも見えます。どのあたりで深くなるのか、実際に入ってみたいと思います。
安全のため腰にひもをつけ、川へ入っていく飯田リポーター。
足元の見える浅瀬から、色が濃いエリアに入ると・・・


飯田麻菜美リポーター:
急に20センチぐらい、結構深くなりました。急にここに来て、腰辺りまで深くなっています。この辺は、足元が非常にとられやすくて、細かい砂利になっていて、どんどん下に沈んでいってしまう感覚です。
一歩進むだけで、水位や川底の状況が大きく異なることが分かりました。
遠山氏によると、水流により常に川底の状態は変化します。浅かったところが数時間後には深くなっているということもあります。
日本水難救済会理事長 遠山純司氏:
今回のロケには私も立ち会わせてもらったんですけど、当初現場に着いたときの水の流れが、わずか2時間でも、かなり変化しているのがわかりました。
そのくらい、やはり『川は生き物』というか、侮れないものであるというふうに思います。