国会ではマイナンバー制度に関する閉会中審査が行われました。今の保険証とマイナンバーカードを一体化する方針に反発が強まる中、政府・与党内でも意見が割れています。
きょうの参議院の委員会審議。野党側から特に矛先を向けられたのはマイナンバーをめぐるトラブルの総点検を指揮する河野デジタル大臣でした。
立憲民主党 杉尾秀哉 参院議員
「河野大臣、総点検本部長でしょう。しかも個人情報保護委員会の担当大臣じゃないですか。陣頭指揮をとるべき大臣が2週間も肝心な時期に外遊をしている」
河野太郎デジタル大臣
「紐付け機関からの回答を待っている時期でございます。そういう中でほかの必要なデジタル庁における仕事をする。これは当たり前のことだと思っております」
野党側は来年秋を予定している今の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に一体化する方針についても河野大臣を問いただしました。
立憲民主党 杉尾秀哉 参院議員
「少なくとも来年の秋は延期すべきだと思います。そうでなければ、政権が持ちません、いかがですか」
河野太郎デジタル大臣
「現在、多くの方が抱かれている不安の大半は保険診療が受けられるのかというところでございますので、まず、そこの不安がないということをしっかりと周知をしてまいりたいと思っております」
ただ、この一体化の期限をめぐっては、身内の与党議員からも…
自民党 山田太郎 参議院議員
「期限ありきじゃなくてですね、丁寧に国民からの理解に努めるべきではないか」
きょうの審議では、公明党と日本維新の会を除くすべての党の議員が期限の延期や方針撤回を訴えました。
自民党 萩生田光一 政調会長
「私は無理に最終的なお尻の時間を切らなくても、しっかり啓蒙し、また皆さんにも理解をしていただく機会を作っていく必要があるんじゃないかと思ってます」
マイナ保険証の一体化方針をめぐっては、萩生田政調会長など自民党幹部の一部からも期限を設けるべきでないとの意見が出始めています。
一方、自民党の遠藤総務会長は都内で行われた講演で…
自民党 遠藤利明 総務会長
「一つ一つ丁寧に理解を進める。そうしていけば、必ずや皆さんに理解をいただけるんだろうと」
別の自民党幹部も…
自民党幹部
「総点検を一生懸命やってる時に余計なことは言わないほうがいい」
また、関係者によりますと、先週、岸田総理と会談した菅前総理は「方針を変えたらかえってダメになる」「マイナ保険証のメリットをもっと説明するべきだ」などとアドバイスしたということです。
政府・与党内でも意見が割れる中、岸田総理がどのような判断を下すのか、注目されます。
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