青森ねぶた祭の準備が進む中、運行コースにもなっている青森市の中心街に26日、大手ビジネスホテルがオープンします。新たな宿泊施設の開業で生まれる経済効果について専門家に聞きました。

青森駅から歩いて約10分の新町通りに26日オープンする「天然温泉・淡雪の湯・ドーミーイン青森」。客室は194室あります。「ドーミーイン」は国内外に93店舗あり、県内では八戸・弘前に次いで3店舗目の開業です。朝食は「せんべい汁」や「いかめんち」など県産食材を使った50種類以上のメニューが味わえるバイキング形式です。最大の特長である大浴場は最上階の13階にあり、青森市内の街並みを見渡すことができます。

源泉は黒石市の「追子野木温泉」で専用のトラックで定期的に運び込まれます。

※河村庸市キャスター
「ねぶたの技法を使ったリンゴのオブジェなど至る所に青森らしさが施されています。湯加減もちょうどいいですし、旅の疲れを癒せるゆったりとした時間が過ごせそうです。気持ちいいです」

大浴場にはドライサウナも整備され、ストーンに水をかけてアロマの香りを楽しめる「セルフロウリュ」もあり本格的です。

※ドーミーイン青森 大池梨央さん
「観光できない方にもホテルに泊っただけで観光した気分した気分になっていただけるようにおもてなしをしたいと思います」

「ドーミーイン青森」の開業は街の経済活性化にどんな効果があるのでしょうか。

※あおもり創生パートナーズ 松田英嗣取締役
「青森県内の夏祭りが集中するシーズンや紅葉のシーズンについては、県内の宿泊施設・部屋数が足りなくなる現象がこれまでも起きておりました。県内に宿泊できる場所が増えること自体は非常に歓迎すべきことと捉えています」

また観光消費額の観点でもメリットは大きいといいます。観光庁のまとめでは県外からの日帰り客は6700円程度の消費ですが宿泊を伴うと4万円ほどに膨らみ、その差は6倍!経済効果をより獲得するには宿泊が不可欠と言えます。「あおもり創生パートナーズ」によりますと青森市の中心街では現在、宿泊施設が満室に近い状況にあり今後はインバウンドも本格的に回復していく中、迎える側の環境整備が必要となります。

※あおもり創生パートナーズ 松田英嗣取締役
「(26日に)新町にできるホテルも、青森駅にも新たに宿泊施設がオープンするという情報があります。そういった意味では観光客が増えることは間違いがないと思いますので、発生する様々な需要を間違いなく取りこぼしなく県内に取り込んでいくといった戦略が県内各界、各産業に必要」

高まる観光需要をどう経済効果につなげるのか今後の課題となりそうです。