夏の高校野球福島大会は23日、準決勝が行われ、決勝に進出する2校が決まりました。

ここまで快進撃を見せてきた会津北嶺。2018年の初出場時は0対39の惨敗でしたが、そこから着実に力をつけ、初の4強入り。準決勝でも、強豪校を相手に奮闘を見せました。

創部6年目で夏の県大会、初のベスト4進出と快進撃をみせる会津北嶺は、第2シード・学法石川との準決勝に臨みました。

初回に2点を先制した会津北嶺は2回、3塁にランナーを置き、打席には2番の嘉数。沖縄県出身の嘉数優人選手は、中学時代は沖縄の硬式野球チームで全国大会を優勝。

他の高校からのスカウトもありましたが、夢である「自動車整備士」と、活躍のチャンスを求めて会津北嶺に進学を決めました。

嘉数優人選手(2021年当時)「1年生からでも(試合に)出られるチャンスがあると(学校から)言われて、会津北嶺に来ました。」

嘉数選手・2021年

スタンドには、沖縄から嘉数選手の母・泉さんも駆け付け、エールを送ります。そして…。母の期待に応えるレフト前へのタイムリーヒット!嘉数のタイムリーで会津北嶺がリードを2点に広げます。

しかし、この大会3試合を戦い、打率4割2分1厘・31得点と強力打線の学法石川が黙ってはいません。そのウラ、代打・佐藤の同点打などで一気に3点を奪い、試合をひっくり返すと、3回には5番の松山!大きな放物線を描いた打球はそのままレフトスタンドへ!

この試合、13安打と強打の打線が爆発した学法石川が6対3で会津北嶺を下し、11年ぶりの決勝進出を決めました。

学法石川・本郷翔大主将「ほっとしたのが一番あって、やっとここまできたなという感じです。最後は気持ちが強い方が勝つので、そこの部分で負けないように頑張りたいと思います」

会津北嶺はこの夏の大会、会津支部からは21年ぶりのベスト4入りと大活躍をみせました。

嘉数選手の母・泉さん「とても良い試合でした。よく頑張ったねと言いたいです」

嘉数優人選手「すごく楽しかった。最後、良いところを見せられたので、すごくうれしいです。最初は(会津北嶺に)行くか悩んだんですけど、こういう形で終われたので悔いはないです」