世界のトップ16チームによるバレーボール最強国決定戦、ネーションズリーグ男子大会3位決定戦で、イタリアにフルセットの末勝利し、前身のワールドリーグを通して大会初の銅メダルを獲得した日本代表。1977年のワールドカップで銀メダルを獲得して以来、世界大会(五輪、世界バレー、ワールドカップ、ネーションズリーグ)で表彰台にあがるのは、実に46年ぶりの快挙。リベロの山本智大(28)は「ボールがメダルだと思って拾いました」と笑顔を見せ、主将の石川祐希(27)は「僕たちが強さを証明できた」と力強く語った。試合後、涙を浮かべて喜んだブラン監督は、石川のキャプテンシーを称えた。

【試合後の選手コメント】

■石川祐希主将
非常にタフなゲームでしたし、一歩間違えれば、相手にやられていた。でもそれを勝ち切った僕たちが強さを証明できたのではないかなというふうに思います。昨日(準決勝)の敗戦からしっかり切り替えることができて、そこもいい経験になったし、この後のアジア選手権、OQT(パリ五輪予選)で、結果を残すために必要な勝利と、大事な一戦だったというふうに思ってます。

3セット目、4セット目の途中、難しいというか、集中力が切れてしまったところがあったんですけど、5セット目で何とか切り替えることができて、それがいい経験だったというふうに思ってます。

個々の能力が上がって、チーム力も上がってるっていうのは確かなんですけど、僕たちは明確な目標を設定して、それに向けて全員が、その目標に向かって日々練習しているので、その成果がこの結果に表れているというふうに思いますし、まだここは3位なので、僕たちが目標とするところは頂点なので、そこをこれから狙えるように、狙えるチームになっていくことが、僕たちの求めていることです。

本当にたくさんの応援ありがとうございました。皆さんの応援、僕たちにも届いてますし、しっかりと日本にいいニュースが、しっかりとメダルを獲った姿を見せることができて嬉しく思います。本当に応援ありがとうございました。

■リベロ・山本智大
もう信じられない気持ちでいっぱいです。正直3、4セット目は自分たちがうまくいかず、相手にペースを握られたので、僕はポジティブな声掛けをして、「いける」とか、「点数離れてもやることやろう」とか、そういうポジティブな声掛けをして、少しでもチームが良い方向に向いていければいいかなというふうに行動してました。

(なんでそんなにレシーブ上がるんですか?)本当にメダルが目の前にあったので、ボールがメダルだと思って拾いました。

自分自身もプレーに自信がついてきて、年々やるべきことっていうのを、もうこの年、この年でアップデートしながらやるようにしてるので、今年は特に関田選手を助ける声がけだったり、自分たちのレセプションで石川が狙われるので、どういうふうにカバーしたりするとかそういう声かけもするようにしてたので・・・。もっともっと成長できるように頑張ります。最高でーす!

■12得点の髙橋藍(21)
本当にまず、正直実感がないんですけど、歴史をまた変えられたところで、このような結果を出したことはすごく嬉しいです。

今日の試合は特に疲労よりもメンタル、気持ちの継続がすごく自分的にしんどくて、なかなかパフォーマンス的にもベストというところではなかったんですけど、本当にチームが勝つために、どのように自分自身が役割を果たさないといけないとか、まずは気持ちってところをこの試合の中でコートの中でしっかりとキープしていくってところは常に意識したので、予選リーグからしっかり経験してたことを出せたなと思いますね。

一人でイタリアに渡ってプレーをしてきたところでやはり自信がつきましたし、代表の中でも「自分自身が軸としてやっていくんだ」というところで、イタリアでも軸としてやったので、それが代表の中でもすごく活かせるのかなってところがあります。あとはやはりイタリアで自分自身が常にヨーロッパの選手であったり、高さのある選手に対してスパイクであったりレシーブを受けてきた中で、いろいろ感覚をつかみ始めてるところがあって、それが一つ成長につながってるのかなと思います。

■サービスエース7本の宮浦健人(24)
いやもう本当に、もう率直に嬉しいです。(第5セットの1点目はこの日7本目のサービスエース)もう本当に、最後もうリスクを負うしかなかったんで、本当にもう思い切り打ちました。(このメダルは)本当に自信に繋がりますし、オリンピック予選も控えてるんで、そこに向けて強い相手に勝てたっていうところが大きいかなと思います。

本当に自信に繋がりますし、オリンピック予選も控えてるんで、そこに向けて強い相手に勝てたっていうところが大きいかなと思います。

夜遅いところすごく応援が届きました。本当に熱い応援ありがとうございました。

■セッター・関田誠大(29)
(意表をつくようなトス回し)大事なところで石川選手であったり、髙橋藍選手に持ってこうと思ってたので、その中で、うまく宮浦選手であったりミドルを使いながらというところで今日は考えてやってました。

相手の戦術だったり、ブロックの付け方を映像で見ることを注意してやってたんですけど、あとは気持ちの面で力を入れすぎず、力みすぎずに余裕を持とうと思って取り組んでました。(まだまだ上にいける)ちょっととりあえずゆっくりしたいです。

■ブラン監督
大変な試合だったんですけど1セット目、まずサーブでしっかりと相手に点差をつけられたことが良かったと思います。宮浦選手のサーブが機能していて、5セット目はブロックでイタリアに対して上回ることができて、取ることができたことが非常に嬉しいです。

キャプテン石川選手に関しては技術的、戦術的にも長けていたんですけど、それに加えてやっぱりリーダーシップのところで今大会すごくチームを引っ張っていた、そこがいいところだったと思います。

今シーズンはOQTで勝たないといけないという課題があるので、そこに向けてはセルビア、スロベニア、アメリカに対してサイドアウトのシチュエーションだけでなくてブレイクのところ、サーブ、ブロック、トランジションでディフェンスを取るところっていうの向上していきたいと思っています。