河井克行元法務大臣による選挙買収事件の捜査で、東京地検特捜部の検事が当時の広島市議を聴取した際、不起訴にすることを示唆して供述を誘導したと受け取れる録音データが存在することがわかりました。

この事件では、河井元法務大臣から現金をもらったとして公職選挙法違反の罪で地元議員34人が在宅起訴、または略式起訴されています。

この捜査で東京地検特捜部の検事が元広島市議1人を聴取した際、不起訴にすることを示唆した上で買収されたことを認める供述を誘導したと受け取れるやりとりの録音データがあることがわかりました。

関係者によりますと、この録音の存在は検察側も把握していて、最高検が調査するものとみられます。

元市議は略式起訴されましたが、不服として正式な裁判で争っています。

この事件で特捜部は当初、地元議員らを不起訴としたものの、検察審査会の議決を受けて、一転して起訴するなどしていました。