新型コロナが5類に移行し、これまで延期や中止となってきたマラソン大会が今年から行われる地域が増えています。沖縄の師走の大イベントとされているNAHAマラソンも今年は通常開催が決まり、参加申し込みの締め切りが今月末に迫っています。早速練習を始めるジョガーの姿が見られる一方で、真夏日が続く今、その練習を躊躇している方も多いのではないでしょうか。夏のマラソン練習で注意すべきポイントを専門家に聞きました!

マラソン大会が通常開催!大会に向けて練習したいけど…

ことし4年ぶりにコロナ禍前の規模3万人のジョガーを集め開催されるNAHAマラソン。多くのジョガーと共に、大声援を受け完走を果たす瞬間は、かけがえのない達成感があります。

キャスターの下地さんも、2017年大会を完走した思い出は一生の宝物だといいます。

2017年大会 完走後の下地キャスター
「とってもきつかった、本当に心が折れそうになったんですけど、沿道の声援とランナーの皆さんが、心が折れそうになった時に、あと10キロだよとか、ランナーの人の液体ゼリーを私にくれたりとか、誕生日プレゼントだよとかっていって、もう本当にそれで完走できました、本当にありがとうございました」

しかし今、6年ぶりに走ってみると『夏の暑さ』が練習不足の体に大きなダメージを与えます。

下地キャスター
「ストップします…、照り付ける太陽の強さと、この暑さに体力が奪われます。水分を取らないと、身の危険を感じる暑さです。長くは走れない」

夏の練習で注意が必要な『熱中症』を予防しながら練習を続けるにはどうしたらいいのか。気象予報士の松澤さんに聞きました。

松澤まゆ 気象予報士
「暑いんですけど汗をかくことは大事で、しっかり体が汗をかく練習をできたら熱中症にもなりにくいというのはあるんですよね。なのであまりにも暑い日、気温が高くて湿度が高い日というのは外での運動はさけて、室内の涼しいところでしっかりと汗をかく練習をしていただく分にはいいかと思います」

特に熱中症警戒アラートが出ているときは、外での運動はさけ、室内でのトレーニングがおススメ。また外で練習するときは最適な時間があります。

松澤まゆ 気象予報士
「昼前後の時間はさけていただきたいです。練習するのであれば朝ですとか、日が沈んでからとかがおススメです」

夕方から練習を始めるランニング教室『Break Through Running Club』の代表の倉岡弁慶さんも、日中の練習にはメリットがないと語ります。

Break Through Running Club倉岡代表
「本来であればその方が10キロ走ることができても、暑さにやられてばててしまって5キロしか走れないってことも往々にしてあるかな。暑さ対策として練習するよりも、なるべく涼しい時間帯に距離を多く走る方がものすごく効率がいいので」

平年より気温が高い今年の夏。練習中の水分補給についても効率的な方法が…

松澤まゆ 気象予報士
「水だけではなく塩分も一緒にとっていただきたいです。運動すると汗をかくと思うんですけど、汗をかくと水分と塩分が一緒に出てしまうのでしっかりとスポーツドリンクですとか、0.1%から0.2%ぐらいの食塩が入ったドリンク、水を飲んでいただきたいです」

5か月後に迫ったNAHAマラソン。暑い夏の練習は億劫になりがちですが完走と記録向上のためには、継続した練習が最も大切です。

Break Through Running Club倉岡代表
「マラソンに対する練習ってある意味ローンの返済みたいなもので、一括払い、レースその日にぶっつけ本番するのと、2か月3か月かけて分けて払っていく、練習していくのとで、一回当たりの負担感は全然違う。なるべく早いうちからコツコツと積み上げるってことをやっていただきたいです」