日本からの水産物について、中国各地の税関当局が放射性物質などに関する検査を厳格化する方針を業者に示していることがわかりました。

福島第一原発の処理水を海に放出する計画を受けて、中国の税関当局は7日、日本からの水産物について「100%の検査を行う」との通知を出し、検査を厳格化することを明らかにしました。

関係者によりますと、この発表を受け、中国各地の税関当局が日本からの水産物の輸出に関わる業者に対して、放射性物質の検査などのため「検疫に10日から2週間かかる」という方針を示したということです。

このため、業者の間では生の水産物の中国への輸出を自粛する動きが出ているということです。

日本の水産物の中国への輸出額は去年871億円に上り、国や地域別で最も多くなっていて、今後、大きな影響を受けることが懸念されます。