西日本豪雨をきっかけに結成された岡山の災害支援団が、豪雨に襲われた福岡県久留米市から帰ってきました。年々、激甚化する豪雨災害。被災地の現状について聞きました。

(災害支援団 ゴリラ 茅野匠代表)「思っていたのと違う状況でしたね。ひどかったですね、こんな感じで家が半分埋まっているんで。この下も全部突き破って岩とか石とか土砂が入ってる。完全に埋まってるんですよね、へそまでですよ」

災害支援団「ゴリラ」の茅野匠代表です。支援活動を行ったのは福岡県久留米市の田主丸町。今月、大雨で土石流が押し寄せ、住宅7棟が損壊し、1人が亡くなりました。

茅野さんらは今月(7月)14日、重機をトラックにのせて岡山を出発。目の当たりにした被害の悲惨さに言葉を失ったといいます。

(災害支援団 ゴリラ 茅野匠代表)「かける言葉がないって辛くないですか。どうしようもない状況の中、一生懸命今できることをたくさんの人がしているという状況でした」

酷暑の中、スタッフと共に土砂の撤去作業にあたりましたが、撤去した土砂の置き場にも困るほどだったといいます。さらに…。
(災害支援団 ゴリラ 茅野匠代表)「果樹園の中なんか、いまだに手付かずです。20年ぐらい育てた柿の木がすべてダメになる。元の状態に戻すには柿の木も全部撤去して、土を入れ替えて、また苗を植えて一から育てようかと。果樹園の方泣いてましたね、どうしようもできないんで」

茅野さんの被災地支援ー。原点は5年前の西日本豪雨です。岡山市に住む茅野さんは親戚も知人もいない倉敷市真備町に駆けつけ、カヤックで12人を救出。その後、災害支援団「ゴリラ」を立ち上げ、炊き出しなどを行いました。地元での被災地支援の経験を元に、今は全国で活動を行っています。

(災害支援団 ゴリラ 茅野匠代表)「困っている人がいたら助けませんか?普通に。僕らはどこまでいっても支援する立場なんで、彼らの辛さやなんとも言えない思いは理解できません。だから理解しようとして頑張るしかないなと思って。そこが寄り添うことかなと思っています」

西日本豪雨によって岡山から生まれた支援の輪。茅野さんは今後も被災地での活動を続けたいと話しています。