年間80万人が訪れる、三重県の鳥羽水族館。



県外からの観光客も多い人気のレジャー施設ですが、6月1日、7年ぶりに、入場料の値上げに踏み切ることに。大人が2800円、子どもが1600円とそれぞれ300円ずつ上がりました。そのワケは…


(鳥羽 水族館 奥出協館長) 
「(エサ代の)サンマの価格が、2年前の1.5倍くらい、5年前と比べるとほぼ倍の値段」


まずはエサ代。体重がおよそ700キロあるトドは、サンマやアジなどを、1日30キロも食べるそう。

しかし、エサの仕入れ値は5年前に比べ倍増…水族館の経営に重くのしかかります。

他にも…

(脇田亜彩香記者)
「こちら、照明などの電気代も値上げの要因です」



水槽を美しく見せるために欠かせない照明などの電気代は、去年と比べ4割増加。さらに、水温を一定に保つためのボイラー室では重油が使われていますが、こちらも3年前と比べ、4割増えています。

値上げラッシュは一向に収まる気配がなく、鳥羽水族館ではことしに入った頃から、値上げを検討。苦渋の決断だったといいます。


(鳥羽水族館 奥出協館長) 
「コロナ禍でお客さんの来館も減っているし、値上げすることで、さらにお客さんが減ってしまう心配もあったが、それ以上に動物を健康に飼育することが、大事な役割なので」

入場料の値上げにお客さんは…

(栃木県から訪れた人)
「ネットで調べたときは2500円だったのに、きょうは2800円だからびっくりした」
(滋賀県から訪れた人)
「安ければ安いほうがありがたいけれど、仕方ない部分もあるのかなと」
「(値上げは)家族5人で考えると大きいなと。行く?どうする?となるかもしれない」

入場者の減少を食い止めようと鳥羽水族館は今後、イベントを増やすなどしてサービス向上に努めるということです。