タイ・バンコクで開催されている陸上のアジア選手権・女子走幅跳で日本記録となる6m97で初優勝を果たした秦澄美鈴(27、シバタ工業)が15日に帰国し、取材に応じた。

一夜明けても「まだ実感が湧いていない」と話す秦。「自分の跳躍に集中するっていうところが一番大きなテーマだったのでそれがしっかりできた」と胸を張った。

自身でも「今の状態では完璧と言って良い」跳躍で、世界陸上ブダペストの参加標準記録(6m85)を突破し、世界陸上への出場が確実視されているが、「とりあえず1本跳べただけなので、これで世界と戦えるかって言われるとそうではないと思う」と気を引き締める。

一方で、「昨年、ワールドランキングで滑り込んで(世界陸上オレゴンに)出場できた時とはまた違う自信を持っていけるのかな」と、昨年は予選敗退に終わった雪辱に燃える。

「しっかり予選を突破して決勝でしっかり戦うっていうことを一番の目標にしているので、そこをちゃんと達成できるように、残りの期間しっかり詰めていきたい」と意気込む。来月19日から行われる世界陸上ブダペストでも好記録に期待だ。

■秦 澄美鈴(はた・すみれ)
1996年5月4日生。大阪府八尾市出身。シバタ工業所属。武庫川女子大卒。大阪府立山本高校時代に短距離、走高跳に取り組み、走幅跳は大学時代から始めた。所属会社でのモデル経験から“モデルジャンパ―”の異名を持つ。22年世界陸上出場。23アジア大会内定。