名古屋市は2023年9月から、市立の全ての中学校と高校に、AI技術を活用したテストの採点システムを導入することを決めました。

一足先に、このシステムを使っている中学校を取材しました。


名古屋市立八幡中学校。

(八幡中学校 佐藤和志教諭)
「こちらが昨年度の2学期から使っているデジタル採点システム」

民間企業が開発したデジタル採点システムです。


模範解答と生徒の答案をスキャンすると…。

画面上に生徒たちの答案が一斉に表示され、教員が模範解答と照らし合わせながら「○」「×」をつけていきます。

(八幡中学校 佐藤和志教諭)
「手で採点していた時よりは時間は短くて済む。採点にかかる時間だけなら半分から半分弱」


このシステムには、AIが自動で正解か不正解かを判定する機能もありますが、この学校ではミスを防ぐため教員が一つずつ目視で確認しています。

(八幡中学校 佐藤和志教諭)
「まだ精度が、そこまで確実じゃないと聞いている。最終的に人間の目で見るなら最初から全部(目視で)見ておこうと」


名古屋市教育委員会は2学期が始まる2023年9月から、このシステムを市立の全ての中学校と高校に導入することを決めました。


テストの採点にAIが活用されることについて、街の声は…。

「AIにしっかり採点基準を学習させておけば、悪い話ではないと思う」
「先生が採点をすると、たまに間違っている。(AIの)マーキングの方が速いし良いと思う」
「AIのことが、わかってから、もう少し時間をかけてもいいかなと。まだまだ不安に思う人がいっぱいいるなら、まだ早いような気がする」

AI採点システムが教員の長時間労働を解消する一助となるでしょうか。