自治体のPRを行う「観光レディ」についてです。
宮崎県内9つの市に取材したところ、現在、5つの市で観光をPRする人が選任されています。
このうち、小林市は昨年度まで「小林コスモスレディ」が選任されていましたが、今年度は「小林観光アンバサダー」と名称が変更され、性別を問わず務められるようになりました。

新しい形で自治体のPRを行う小林市の観光アンバサダーを取材しました。

小林市須木のレジャー施設「すきむらんど」を訪れたのは、「小林観光アンバサダー」の横山漱士郎さんと宮野愛理さんです。
今年5月、「小林観光アンバサダー」に選ばれた2人は、11日、就任あいさつのため、観光施設を訪問しました。

(すきむらんど 池田幸士郎村長)
「(男性は)珍しいですよね。男性の面でひきつけるところ、響くところが違うと思うので、うまく活用してやってもらえると嬉しい」

小林市では、昨年度まで1987年に誕生した「小林コスモスレディ」がPRの顔として活躍。
18歳以上で未婚の女性が条件となっていましたが、今年度から「小林観光アンバサダー」に名称を変更し性別や婚姻歴は問わず、募集することになりました。


(小林まちづくり株式会社 上田卓矢さん)
「県内では初めての取り組みになると思う。世界情勢の中でもジェンダーレス平等であったり、SDGsの働きかけもあって、性別を問われることなく、小林の魅力を発信していけるような人材を育てていきたいというところから今回こういう体制に変更した」


初代「観光アンバサダー」に就任した横山さんは国富町出身の会社員。
祖父母が小林市に住んでいて小さいころから馴染みのあった小林を盛り上げたいと今回、応募を決めました。

(小林観光アンバサダー 横山漱士郎さん)
「自然豊かなところですとか、食というところでもおいしい特産品やご飯があって、そういうところが好きで(小林に)よく通っていた」
一方、相棒の宮野さんも新しい体制での活動に期待を寄せています。
(小林観光アンバサダー 宮野愛理さん)
「男女だからこそ視点が違ったPRができるところも。いろんなところで2人で力を合わせてPRができると思うので、県外の方はもちろん、市内の方にも小林の魅力を知ってもらえるような活動をしていきたい」

(小林観光アンバサダー 横山漱士郎さん)
「男性ならではの明るさとか、私自身の視点とか興味とかに焦点をあてて、何か小林の魅力を多くの人に伝えたい」

2人は今後、イベントなどに参加するなどして小林の魅力を発信します。
(2人で)「この夏は小林に来てくんない~!」

(スタジオ)
全国的にいわゆる「観光レディ」見直しの動きが進んでいて、西都市は、昨年度まで「菜の花レディ」が選任されていましたが今年度からは廃止されています。
宮崎市の「宮崎サンシャインレディ」については、来年度どうするか検討中だということです。
今回紹介した横山さんは実は地元の銀行員です。銀行員は地元の魅力を隅々までよく知っているので、「観光アンバサダー」に適任だと思います。
男女という面で考えるよりも、どういった人が自治体、観光のPRに向いているかと考えると良いのではと思います。
※MRTテレビ「Check!」7月11日(火)放送分から