骨まで食べられる「やわらか煮」に、濃厚な旨みの「オイル漬け」。
活用されているのは、Tカードを利用する1億3千万人分のビッグデータです。
大きくなると値が付かない…「コノシロ」を美味しく

漁獲したにも関わらず、食べられずに廃棄されてしまう魚、「未利用魚」。
マイナーな魚種であることや、数やサイズがそろわないことなどが理由ですが、この「未利用魚」を無駄なく使おうという取り組みがあります。
例えば、出世魚の「コノシロ」。
幼魚のときは、「シンコ」「コハダ」と呼ばれ、寿司ネタとして高値で取引されていますが、成魚になると
▼小骨が非常に多くて、口にあたる
などして、なかなか値が付かないそう。
これを利用して何かできないかということで作った商品が、『コノシロやわらか煮』。
骨まで柔らかく、余すところなく食べられるので栄養も抜群です。
スタジオ出演者が試食してみました。
落語家 立川志らく:
寿司ネタでは、コハダが一番好きなんです。育っちゃうと普通は食べないですもんね。
ホントだ、骨が全然気にならない。(未利用魚)良いですね。
トゲと臭いがある…「アイゴ」を美味しく

もう一つの未利用魚は、「アイゴ」。
▼太くて鋭いトゲがある
▼独特の臭い
などで、食用の処理が難しい魚です。
濃厚な旨みで、火を入れても硬くならないのでオイル漬けに最適ということで、『アイゴあふれるオイル漬け』という商品が作られました。
コメンテーター 渡辺満里奈:
「アイゴ」、初めて聞きました。
味がしっかりしていて、身がホロホロと柔らかくて美味しいです。臭みもないですね。
恵俊彰:
どんどんこういったものを食べていくというのは必要だと思います。
ビッグデータで商品開発「未利用魚活用プロジェクト」


未利用魚活用プロジェクトを立ち上げたのは、Tカードを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ。
▼地域関係者
▼流通・飲食事業者
▼消費者の代表として選ばれたT会員
などが協力して商品を開発しています。
その中で活用されているのがビッグデータです。1億3000万人分のTカード会員の購入履歴から食の好みを分析しました。
その結果、未利用魚商品を購入してくれる人は・・・
▼国産商品が好き
▼健康意識が高い
▼美食家
というデータが。
この結果をヒントに、味や商品パッケージを開発しているということです。

『コノシロやわらか煮』は、オーガニック自然食品を取り扱う「こだわりや」の全店で購入可能。
『アイゴあふれるオイル漬け』は7月中旬以降より「信濃屋」全店で販売されます。
担当者は、
「今後は販売先を順次拡大していく予定。商品を通して未利用魚や持続可能な漁業を知ってもらいたい」
と話しています。
(ひるおび 2023年7月10日放送より)