いわゆる「袴田事件」で死刑が確定したものの、裁判がやり直されることになった袴田巌さんの再審で、検察側が有罪立証することを検討していることが分かりました。来週月曜日に最終判断し、方針を静岡地裁に伝えるとみられます。

57年前に現在の静岡市で一家4人が殺害された、いわゆる「袴田事件」で死刑が確定した袴田巌さん(87)をめぐっては、今年3月、東京高裁が再審=裁判のやり直しを行うことを決定しました。

決定の中で高裁は、犯人のものとされた衣類について、ねつ造された可能性が高いと指摘しています。

その後の関係者への取材で、検察側がこの衣類について専門家に意見を聞くなど、有罪立証に向けた追加の捜査を行ったことがわかりました。

検察側は再審で有罪立証することを検討していて、来週月曜日にも方針を決め、静岡地裁に伝えるものとみられます。