「スロビキン氏は・・・参謀総長か国防大臣になりたかった」

反乱の後、ロシア軍の副司令官スロビキン氏が当局に拘束され、その後行方が分かっていない。
スロビキン氏はプリゴジン氏を支持したことを認めているが、博士はその理由も分析している。

政治アナリスト・歴史学者 ソロヴェイ博士
「スロビキン氏がモスクワの刑務所や警察署で拘束されていないことは確かだ。通信、人との連絡が禁止され自宅軟禁のような措置のもとにあるが、自宅にいるのか別の場所にいるのかはわからない。スロビキン氏に関しては捜査が行われた。正式な尋問ではないが、精神的、肉体的な圧力を伴う密度の高い集中的なヒアリングだ。(ユーディン大将など部下を含め)スロビキン氏らは反乱への関与を認めている。スロビキン氏が話したことで国防省と参謀本部の約12人の将軍が今後捜査対象になる可能性がある。(中略)スロビキン氏は少なくともプリゴジン氏を阻止しようとはしなかった。(―――なぜか?)彼は出世を望んでいた。参謀総長か国防大臣になりたかった。そのため、ショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長の信用を失墜させるプリゴジン氏の言動は都合のいいものだった」
プリゴジン氏にとっては“目の仇”、スロビキン氏にとっては“目の上のたんこぶ”だったショイグ国防相。今回の反乱に関しては“お咎めなし”のようだが、ソロヴェイ博士は言う。
政治アナリスト・歴史学者 ソロヴェイ博士
「ロシア軍の準備状況が悪いので、プロの軍人たちはショイグ氏に不満を持っている。政治のエスタブリッシュメントたちも特別軍事作戦に不満だ。軍事作戦によってロシアもエスタブリッシュメントも行き詰まったから…」