厚生労働省は、新型コロナの「定点把握」によって集計した全国の1週間の患者数は、前の週と比べておよそ1.1倍だったと発表しました。特に、沖縄県では前の週からおよそ1.4倍となり、“第8波”を超える感染状況となっています。

厚労省は、コロナが「5類」となった5月以降、すべての患者の数を把握して毎日公表する方法をやめ、特定の医療機関だけに届け出をしてもらう「定点把握」を導入しています。

厚労省によりますと、全国およそ5000の医療機関から今月25日までの1週間に報告されたコロナの患者の数は3万255人でした。1つの医療機関あたりの患者数は6.13人で、前の週と比べておよそ1.1倍となりました。

都道府県別にみると、1医療機関あたりで患者数が最も多かったのは沖縄県の39.48人で、前の週からおよそ1.4倍となり、感染が拡大しています。

厚労省は沖縄の状況について、「他の都道府県と比べて増加幅が大きく、“第8波”のピークを超える感染状況となっている」としています。

また、ほかの都道府県では、▽鹿児島県の11.71人、▽熊本県の8.75人などとなりました。

同じ5類に分類されている季節性インフルエンザでは、流行入りの目安として1医療機関あたり「1.0人」との基準が定められていますが、コロナではまだ目安となる基準は設けられていません。