中国で感染症に関する国際会議が行われ、日本から出席した政府分科会の尾身茂委員は、次のパンデミックに備えた国際的な連携を訴えました。一方、会議では中国の行った「ゼロコロナ政策」については触れられませんでした。

中国・雲南省で開かれているAPECの感染症に関する国際会議には、中国の他、日本やイギリス、タイなどから専門家らが参加し、再流行も指摘される新型コロナウイルスの防疫対策などについて話し合われました。

日本からは、政府分科会の尾身茂委員が出席。日本における防疫対策について講演を行い、死亡率を比較的低く抑えることが出来ている理由として、段階的な対策の変更や国民の自主的な協力、医療従事者の努力だと説明しました。

一方、中国をめぐってはこれまで情報開示に消極的なことや、強制隔離などを伴う「ゼロコロナ政策」に国際社会から批判が集まりましたが、登壇者の講演や質疑応答で触れられることはありませんでした。

尾身茂委員
「中国は中国でこういうことをやったということで、これは良い悪いということを我々が判断するというよりも、一長一短があるので、よりそれぞれの良いところと課題というのが見えてきたので、今回これを十分と評価して次に生かすということだと思います」

あすはグループディスカッションが行われ、尾身委員も参加する予定です。