大学の卒業シーズンを迎えた中国では今、SNS上で卒業生の寝そべった写真が相次いで投稿されています。いったい何が起きているのでしょうか。

大学の広場を埋め尽くした卒業生たち。

学長
「あなたたちの幸せな人生が実現できますように」

中国はいま、大学の卒業シーズン真っただ中。各地で盛大な卒業式が行われています。

そんな中…。

黒いガウンを着て、ふらふらと倒れこむ卒業生。

こちらは、4人でうつ伏せに。手すりにもたれかかったり、池の飛び石の上に寝そべったり。

いま、中国のSNS上では、卒業生が横たわった写真が次々と投稿されているのです。

「少し品がない気もしますが、一応パフォーマンスアートだと思います」

台湾メディアは今回の現象について、「自虐的」と紹介。背景に「若者の就職難」があるとみています。中国の都市部に住む16歳から24歳の5月の失業率は20.8%と、最も高い水準になっています。

さらに、今年の大学卒業生は1158万人との見込みで、過去最多を更新する見通しです。就職できずに大学院に進む人も続出しています。

「いまの子どもはプレッシャーを受けているから、自身を解放し、自由を求めています」
「若者の競争が激しくて、一部の人は競争に参加したくないでしょう」

卒業シーズンの相次ぐ投稿には、「もはや競争に勝たなくてもいい」というあきらめに近い若者の心理が反映されているのかもしれません。