西日本から東北地方の日本海側を中心に広い範囲であさってにかけて大雨になるとして、気象庁が緊急の呼びかけを行いました。特に北陸地方や中国地方など、普段雨がそれほど降らない日本海側で警戒が必要だとしています。

気象庁によりますと、あすにかけて次第に梅雨前線の活動が活発化し、前線は朝鮮半島から本州に延びて、あさってには本州の南岸付近まで南下する見込みです。

気象庁 立原秀一・主任予報官
「低気圧・前線に向かって南の高気圧の縁を回る、非常に暖かくて湿った空気が本州付近に今後流入してくる見通しになっていて、この湿った空気の度合いとか流入する強さが今回非常に強いというのが一つの特徴になっています」

その影響で、あすからあさってにかけて、西日本から東北地方にかけての日本海側を中心に、雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨が予想されます。

あすの昼からあさっての昼までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで、▼山口県を含む九州北部地方で200ミリから300ミリ、▼九州南部、中国、近畿、東海、北陸、関東甲信で100ミリから200ミリ、▼四国と東北で100ミリから150ミリなどとなっています。

特に警戒が必要な地域として、気象庁の主任予報官は、北陸や中国など日本海側の地方を挙げました。

気象庁 立原秀一・主任予報官
「特に北陸地方や中国地方など、日本海側の地方については、普段それほど雨量が多くない地域になります。こういった地域で100ミリから200ミリの予想があるということで、大雨に伴う災害の危険度が高まるおそれがあると考えています」

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけていますが、近畿地方から東北地方では、きのうからの局地的な大雨で、すでに地盤が緩んでいるところや増水している河川があり、一層の警戒が必要だとしています。

さらに、梅雨前線は来月2日以降も日本付近に停滞し、西日本を中心に大雨が降り続くおそれがあるとしています。