大分県内の新型コロナの感染者数はゆるやかな増加傾向が続いています。一方、独自で全数把握を続ける地域では急増し、専門家は「第9波の入り口」と指摘します。

6月25日までの1週間に県内58の医療機関で確認された新型コロナの感染者数は240人で、前の週から8人増加しました。1医療機関あたり4.14人で、5月下旬から4週連続でゆるやかな増加傾向が続いています。

保健所別では西部が5.8人と最も多く、次いで中部が5人、大分市が4.88人と続いています。

(臼杵市医師会感染症担当・東保裕の介医師)「統計的にも第9波になり始めていると思われる」

最近の感染状況についてこう話すのは臼杵市医師会の東保医師。臼杵市医師会では新型コロナが5類に移行した5月8日以降、独自で全数把握での集計を続けています。市内24の医療機関から陽性者数を年代ごとに取りまとめ、週に一度市のホームぺージで公開しています。

(東保裕の介医師)「5類に入ってから流行状況が全くわからなくなった。各医療機関の医師たちは不安になる。解消するためにはとにかく全数把握でなければ無理だと」

臼杵市の感染者数の推移を表したグラフを見ると、6月上旬までは比較的落ち着きをみせていたものの、12日以降の2週間は急増していることがわかります。

(臼杵市医師会感染症担当・東保裕の介医師)「高齢者にとっては命に関わる病気であることは間違いない。体調が悪いまま行動しないことが大切」

一方、県内では、RSウイルスと警報が発表されているヘルパンギーナも前の週から増加し県が注意を呼びかけています。