日本では防衛装備品の輸出をめぐり、議論が始まったばかりで、きょうも与党内で実務者協議が開かれました。一方、防衛産業の急成長が続く韓国では、武器輸出に関連し、大統領自らがある動きに出ることが私たちの取材で分かりました。
記者
「韓国中部の都市・大田です。防衛産業の展示会が行われています」
並ぶのは兵器に使う部品。来場者の中には…
ペルーの軍関係者
「韓国兵器はとてもクオリティが高いです」
インドの軍関係者
「韓国は防衛のテクノロジー分野で、大きな進展を遂げました」
世界が熱い視線を注ぐ韓国の兵器。「K兵器」とも呼ばれ、ここ数年で急成長しているのですが、けん引するのが大統領によるトップセールスです。先週、訪問したベトナムでも航空分野での提携を結びました。
K兵器のウリはアメリカなどと比べ安く、納品が早いこと。
日本の防衛関係者もこう評価します。
日本防衛関係者
「韓国はマーケティングをしっかりやっている」
去年は輸出の受注額が前年に比べて倍増し、初めて2兆円を突破。さらに、JNNの取材で、ある重要な動きも分かりました。
外交筋によると、尹大統領は来月、NATO首脳会談に出席した後にポーランドを訪問。防衛産業分野での協力について、協議する方向で調整しているということです。
韓国は去年、ポーランドに戦車や戦闘機など総額1兆円を超える販売契約を結んでいて、尹大統領の訪問で新たな契約につなげられるのかが注目されます。
ロシアがウクライナに侵攻して以降、欧米への兵器供給で存在感を高める韓国。
韓国 尹錫悦 大統領
「米国、ロシア、フランスに次いで世界4大防衛産業輸出国入りを果たし、防衛産業強国へと跳躍させます」
一方で、安全保障環境の改善や防衛産業の維持などを目的に、防衛装備移転三原則の運用指針を見直す議論がようやく始まった日本。ある国防族議員は「日本も輸出を進めたいなら、ニーズの把握から始めないといけない」と指摘します。
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